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2008年11月18日火曜日

奇跡の川、小国玉川、荒川を下る

11月15-16日にかけて山形県小国玉川、荒川に遠征してきました。昨年に続き二度目となる彼の地は、秘境の清流というよりは、蒼い珊瑚礁と白浜を持つ南国のビーチのような佇まいでした。小国玉川の透明度は限りなく高く、四万十川の支流黒尊川に匹敵すると表現する人もいます。残念ながら黒尊川には行ったことがないので比べようもありませんが、吊り橋下には白砂が広がり、碧い水とのコントラストは見る人すべてを感動の渦に引き込みます。




玉川upperエントリーポイントの吊り橋下。


lowerのゴルジュ。水深が深く、透明度が高いので、光が複雑に反射して幻想的な色合いを醸し出しています。



去年は秋の長雨の間隙をぬっての薄曇の状況下でのDRでしたが、今年はいくぶんピークは過ぎたものの、紅葉と晩秋の晴天の下という理想的な条件でカヤッカー聖地の一つを下ることが出来ました。ひとつだけ残念だったのは水位が低かった事です。鱒止めの正面、おにぎり岩で比較すると昨年の状況より70cm-100cm程度水位が低かったようです。こういう渇水状況でも、新潟大学探検部のラフトを見つけた時には大変驚きました。




スタート地点のコバルトブルーの川面に全員大感激するものの、明らかに少ない水位に不安がよぎりました。新潟大学探検部の皆さんの話によると、当日よりもまだ水位が低くてもラフトで下った経験があるそうで、「大丈夫デス」というコメントをもらい一安心。回送とtake -out地点の地主さんへの許諾とご挨拶に時間がかかり、探検部の若者に遅れること1時間、やっと出発しました。


大きな地図で見る

昨年は玉川発電所対岸よりエントリーしましたが、今回は玉川発電所より上部のUpperからチャレンジしました。写真を見るとたおやかな流れを連想してしまうかもしれませんが、小国玉川は高低差があり、落ち込み、アンダーカット、シーブも散在してます。又、ルートも一気に狭窄し、選択肢が多くありません。後半部途中のゴルジュ帯の入り口は鋭角なV字型でラフトが挟まってしまうのではないか、と思われるぐらい突如として絞り込まれます。





左からロミさん、さちちゃん、サスケさん。


玉川は鱒止めの瀬が核心部となります。今回は今後のためにupperを中心にビデオでしっかり撮影しようと思っていましたが、まさかのバッテリー切れで、作戦変更。テクノロジーに頼ることなく加齢によって能力が落ちつつある頭脳にポイントを焼き付けることにしました。Upperについては今回の水位で問題になるようなポイントは特にありませんでしたが、昨年並の水位では要注意ポイントが数カ所ありました。鱒止めの瀬についても、昨年と比較するとパワーが全くなかったので、正面のおにぎり岩を気にせずにスルリと余裕で降下出来ました。

鱒止めの瀬を下る。ロミさんが左側の大岩手前に引っかけたものの、全員無事通過。



アングルは違いますが、昨年増水時に下った際撮影した同じポイントの写真です。今年の水位だと、パワーは激減。余裕を持って下れますが、鱒止めの瀬では過去カヤッカーの死亡事故が起きています。増水時は十分注意してください。



パワーも水位もないのでラフトはきつそうだった。新潟大学探検部の話によると正面のおむすび岩が隠れるような増水でも下ったことがあるらしい。増水時には険悪なキーパーホールが出現するとのこと。


小国玉川は例えるならば関東で言えば桂川に高低差を付け、何倍も綺麗したイメージの川です。今回は渇水ということで、印象としては昨年と全く違ってマイルドで適度なスリルのある楽しい川でしたが、春先の増水期間はそれはそれはすさまじいらしく残念ながらカヤッカーの死亡事故も起きているようです。現地の方の話ですと、数年前に外国人のプロカヤッカー方3名が5月にDRの途中で沈脱し、カヤックは下流のダムで発見されたそうです。大事には至らなかったようですが、かなり危ない状況だったらしく、地元は大騒ぎになったと聞きました。基本的に難度は低くない川ですので、事前の情報収集と安全確認は徹底しなければならないと思います。携帯はスタート地点はもとより、玉川と荒川の合流地点の国道113号付近まで下っても通じませんし、国道、県道含め付近一帯は主要キャリアすべて携帯電波は圏外です。向方貝橋より下流は深く急峻な渓谷が続き、上陸も困難なため、渇水期とはいえ今回は万が一に備えてハンディートランシーバーを持参してDRしました。

又、スタート、ゴールの選定も非常に悩むところですが、上流の中里公民館から向方貝橋なら車を止めて私有地を横切ることなく川へはアクセスできます。区間は短いですが、ポイントで遊びながら下るには十分です。鱒止めはこの区間よりさらに下になります。

川へアクセス出来そうな私有地は殆ど立ち入り禁止の札がでており、こちらに来られるカヤッカーは、地主さんにちょっとしたお土産を持って駐車と川へのアクセスの許可を得てから駐車、回送しているようです。我々も地主さんにご挨拶にお邪魔して、許可を得てから車を止めさせて頂きました。

今回大変後悔したのは水中メガネを忘れたこと。水中メガネでこの川を覗いて見るべきです。当地に来られる際は必ず、必ず水中メガネ、シュノーケルを持っていくと良いでしょう。

さて、今回の楽しみの一つが評判の高い民宿、奥川入への宿泊でした。とにかく食事が凄いという前評判通り、ボリューム満点。民宿のオーナー家族の皆さん、他の宿泊客の皆さんと机を囲んで食べる食事もとても楽しいものでした。





常連の方々が多いらしく、人情に溢れた宿です。今回こちらでお世話になった全員が気に入ってしまいました。小国の川も素晴らしかったですが、奥川入もそれ以上に印象深い宿です。



翌日16日は小国荒川に出向きました。実は正直いって小国荒川は赤芝峡の区間以外はあまり面白くない瀬が続く印象が強く、実は二日目も密かに小国玉川に出向きたいと念じていましたが、小国荒川を一度も下ったことがないメンバーのために二日連続の玉川行きは消滅しました。



当日は福島からソラさんが駆けつけてくれました。今後は東北にも積極的に進出します。ソラさん、よろしくお願いします。
小国荒川紀行についてはソラさんのブログに詳しいです。ぜひ参考にしてください。


ソラさん、瀬で遊ぶ。



さちちゃん、すみません、大笑いして。



サスケさんも瀬に遊ぶ



いつもの防水ビデオサンヨーCA65に加えて、今回は防水のハンディートランシーバーが首からぶら下がってます。安全対策用だったのですが、思っていた以上に便利でした。


玉川も所々に落ち込みがあります。こちらも昨年と比較すると大幅なパワーダウン。


①サスケさんのカメラは連写出来ます。














赤芝峡に入るところは落ち込みがあり、楽しい瀬になっています。去年は大きなスタンディングウェーブの印象が強かったのですが、渇水時の印象は全く違います。


赤芝峡に入ってしまえばゴールまでトロ場が続きます。


赤芝峡はtake-outが大変です。これで一気に疲れます。葦が鬱蒼と茂る草むらを進むのは思っている以上にエネルギーが消費されます。

一泊二日の小国玉川、荒川ツアーはあっというまに過ぎてしまいました。同行したメンバー全員が来年もここに戻ってくる、と強く心に念じながら彼の地を後にしました。

2007年11月17日土曜日

秋色に染まる山形県赤芝峡(荒川)を下る

国に荒川と名のつく川は実は数十河川ある。今回の旅で下った山形県の荒川も大朝日岳を源流とした一級河川で、国土交通省の平成15年度調査で日本で一番きれいな一級河川の一つとして評価された清流である。前日の小国玉川の印象があまりにも鮮烈で、又、Tetsu-sanから人里を流れるのできれいではないと聞いていたため実はあまり期待していなかった。しかし予想はいい意味で裏切られた。水は前日の玉川程ではないにしても、通い慣れた長瀞よりもはるかに綺麗だ。同じ荒川の名を持つ二つの川だが、こうも違うとは。

しかし一旦自然の猛威の中で本性を現すと、名は体を表すの通り山形の山間部を静かに流れる川も荒れる。1967年の羽越水害では荒川水系では大石川が決壊し、関川村で死者・行方不明者34名、流出・全壊家屋371棟の被害を出している。


その名に魔性を秘めているとはいえ、前日の小国玉川に続いて下った荒川はこの日(2007年11月4日)は静かだった。この週の後半に降った雨により若干水位が高いとの話だが、数カ所船底をするような場所もあった。荒川の印象は水質と景観を除いては正直に言うとアンニュイ。流れのリズムも凡庸で、どうも刺激が足りない。しかしここは流れのリズムの印象を遥に上回る程の景観のインパクトが強いとあえて考えたい。紅葉に燃える赤芝峡を迎えるまでは玉川は1/fゆらぎの川だ。






赤芝峡を除けば今回下降した区間はClassI-II程度。スカウトすること無しに安心して下れる川だ。


荒川の雰囲気は以下の動画から伝わると思う。


秋色に燃える山々を背景にしたダウンリバーほど気持ちがいいものはない。


単調な瀬が赤芝峡まで続く。



赤芝峡。国道113号線を新潟方面から向かうと突然目の前に現れる景勝地だ。水面から国道までは20M以上あるだろうか。国道には紅葉狩りの観光客が車を駐め山々の彩りに見とれている中で、一番贅沢な場所から紅葉を楽しむことが出来た。まさに絶景。荒川は赤芝峡に近づくにつれて流れが緩やかになり、このままゆったりしと身を委ねれらるような気配を一瞬見せる。しかし赤芝峡に掛かる国道113号線の橋脚手前で川幅が一気に狭くなり、ホールや、複雑な流れにダッキーは翻弄される。だが赤芝峡の関所のようなこの区間は長くない。緩やかなパルスのように訪れるトリッキーなスポットが数十メートル続いているだけだ。

今回下った区間ではこの赤芝峡入り口付近だけClassIII。パーティーは赤芝峡を全員無事クリーンクリアした。

赤芝峡を水面から撮影した動画は他に見当たらないかもしれない。本邦初公開かな?。動画を見ると何でもないように見えるが、最初の落ち込みを伴ったホールは大きくはないもののパンチがあった。


瀬を越えると流れは緩やかに。




この橋を超えた所でTake outした。



山形県荒川の今回のダウンリバーについてはTake-sanTetsu-sanがそれぞれ別の視点で各のブログに記述している。参考まで。
Posted by Picasa