2009年11月8日日曜日

幻の増水!山梨県桂川を下る

都圏のカヤッカーでも桂川を下ったことがある人は、意外と少ないようです。新たなゲレンデを求め放浪を続けるカエルクリークチームでさえ、桂川を下った経験がるのはへたっぴカヤッカーと僕の二人だけ。御岳よりワンランク上のこの川は主に鳥沢ホールでのスポットプレーが有名ですが、落差と岩絡みの瀬はクリーク入門としても実は最適な川です。



Song: Say, John Mayer 

ここ暫くは地方遠征してきましたがすっかり秋を通り越えて雪の季節となり、下れる川が限定されてくる中、首都圏から近い桂川は大変貴重な川です。定期的にチェックする大月の水位はここ暫く175cm。120cmあればボトムを擦りながらも下れる川ですので、175cmだと余裕どころか増水状態です。桂川の源流は山中湖ですのですが、何かの理由で放水しているに違いありません。この水位は、核心部はアドレナリンレベルが一気に上がる水量です。エキサイティングな桂川が一番楽しめる水位が大月175cmなんです。これは出撃するしかないということで、一番桂川を下っている僕が幹事となりカエルクリークチーム全員集合で出撃しました。メンバーは紅一点のエクストリーマー、南極3号、へたっぴカヤッカー、柿の種仙人、府中人、そして私Actonです。

さて、いつものようにゴール付近の目印の石で水位の診察開始。どれどれ...あれれ、先生、水位が、水位が....。増水じゃなかったの?なんかへんだぞ。ゴールの桂川清流センター前でいつも水位を確認する岩から判断すると、本日の水位はどう見ても大月130cm程度。これは増水ではありません。平常水位に近い状態です。ホール巻き巻き、荒れ狂う核心部を期待していたので、全員ちょっとがっかり。とりあえず気を取り直してスタートのあけぼの橋まで移動。

追記:後に大月の水位計が以前より40cm増しで表示されるとの情報を入手。大月175cmと表示されるものの、ゴール付近の水位の参考にしている目印の岩から判断した130cm程度という目測に誤りはありませんでした。新しい基準だと大月で170cm程度あれば、多少擦っても下れる水位です。核心部の難度が上がり、魔界が現れるマイベスト水位は旧基準の175cmに40cm足して、215cmとなります。


カエルクリークチーム、全員集合。スタートのあけぼの橋下流にて。



















キャンプ場前の核心部その1。水位も低く、パワーも全くありませんが逆に岩をかわし避けながら下らなければならず、 それなりに楽しめます。柿の種仙人は核心部撮影に専念。




 キャンプ場前の核心部その1からその2を臨む。本日の水位ならば余裕で下れます。


















キャンプ場前の瀬その2。下流より上流を撮影。キャンプ場前の核心部その2は、200m程度の岩絡みの瀬が続き、最後は1m程度のドロップで終わります。水量が多いとこの区間はいたるところでポール牧、いや、ホール巻き巻き、難度は相当高くなります。この瀬で沈すると途中でエントリー出来ないので、最後の落ち込みまで流されることになります。今回の水量だとプレッシャーを感じることはないと思いますが、増水しているとこの区間は魔界に変貌します。



















府中人とActon。これより核心部その2に突入。



















府中人はミュータントで降下。桂川は桧枝岐よりはリラックスして下れますよね。


















紅一点のエクストリーマー、南極3号、桧枝岐川の鱒滝を落ち、アッパーを下って鍛えたので、余裕ですね。


















桧枝岐でおろしたディーゼル70。ちょっと納得いかない表情のへたっぴカヤッカー。



















アルコールの入っていない柿の種仙人は寡黙ですが、ご満悦いただいた様子はうかがえます。














ヒーロー、絶好調です。




バクテリアの活動が不活性なこの季節は、透明度は向上して一見清流に見えますが大月市内を流れ、降下区間に辿り着く桂川の水質は高くありません。BODの年間平均値も奇しくも秩父市内を流れて辿り着く荒川の親鼻橋観測値とほぼ同じ程度です。多摩川御岳よりもはるかにに水質は落ちます。長年ゴミの不法投棄が問題になっている川なので、打ち上げられた生活ゴミも目につきますし、生活排水の流入で臭いも気になります。流域の下水道普及率も低い(桂川流域下水道普及率は16.6%、全国平均69.3%)のも気になるとことです。桂川の荘厳なゴルジュに入ると右岸からは、アンモニア臭が強い生活排水が流れ込んでいます。岩盤には汚水の後が染みとなって残っています。これだけの堂々たる川相だけに、桂川の水質汚染、ゴミの不法投棄問題はとても残念です。

今回もう一つ残念だったのは釣り師が罵声をあげて竿を振り回したり、竿で叩くそぶりをして我々を威嚇、恫喝したことです。歳の頃は50代後半から70代、身なりから判断すると地元の釣り師の方のようでした。遊漁券は目につく所にはなく、仕掛けはゼロ釣法。ロッドはダイワのゼロ釣法竿でした。ヤマメ狙いの渓流釣りです。マス類が既に禁漁期間中なのに、これは明らかに違反行為、密漁です。(清流センター付近にも同じくゼロ釣方の密漁者がいました。)竿、仕掛けからしてこの期間許可されているコイ、フナをねらっていないのは明白。根掛かりした間隙を狙って釣り師の後ろを通ったのですが、イライラしていたのか我々に不満を爆発させたようです。おじいさんの挑発に無言スルーで釣り師の後ろを静かに通り過ぎましたが、気分のいい経験ではありませんでした。鮎釣りの期間を避けて何度もこの川を下っていますが、初めての経験です。皆さんも安っぽい挑発にはのらないでくださいね。ただし度が過ぎた威嚇行為や、身体的接触があれば迷わず即座に警察へ通報しましょう。(密漁も条例によっては逮捕となります。)

別の川で以前まったく影響のない場所にいるカヤッカーに、いきなり石を投げつけきた釣り師を目の前で見たことがあります。残念ながら一部の釣り師は罵声や暴力でカヤッカーを威嚇するの事が希にあります。時期や川を選んで釣り師に遭遇しないよう十分注意はしていますが、万が一そのような状況になっても町中で肩が触れて因縁をつける、ごろつきのような態度はとって欲しくないものです。





8 件のコメント:

ソラ さんのコメント...

昨年5月の時には大月が1.35でしたから、40センチもアップしているハズですよね?
清流センターの岩はどの程度でした?

続き、早くっ!

Unknown さんのコメント...

ソラさん、作成中にも関わらずコメントありがとうございます。あの石が隠れるくらいが170cmなのですが、今回は完全に露出していました。水量計がおかしいのかな?130程度だと思いますが、十分楽しめました。今度またご一緒させてください。

Woods さんのコメント...

桂川は水位計が変わったらしく、以前の水位と比べて40cm多く表示されているようです。
という事で、結構カツカツの桂川DRだったのでは。
先日2.1の時に下りましたが、どうも迫力に欠けるなと思って確認したとこど、そんな情報を入手した次第です。
11月の三連休に放水するとの情報もありますのでリベンジはいかがでしょうか。

Unknown さんのコメント...

Woodsさん、ご無沙汰しております。桧枝岐はご一緒できませんでしたが、アッパーに行けました!!(次回はぜひご一緒させてください。)

さて、大月の水位計の情報ありがとうございます。40cm違いますか。確かにそんな感じでした。130cmぐらいの水位と感じながらくだってましたので。

あの水位でも十分下れる状態です。ボトムを擦る箇所は数箇所程度でした。冬は桂川に出撃する事が多いので、またご一緒させてください。

3連休放水ですか。情報ありがとうございます。

柿の種仙人 さんのコメント...

Actonさん、桂川お疲れ様でした。水は多くはなかったですが、楽しかったです。初めての川は何時もワクワクしていいですね。後半は結構クリーク~ダウンリバーのトレーニングになりますね。今度は増水時にご一緒させてください。ありがとうございました。

Unknown さんのコメント...

仙人さん、コメントありがとうございます。楽しんでいただいたようで、何よりです。新しい水量計でのベスト水位は従来の175cmから40cm増えて215cmとなります。大月215cmを超えるころにまた行きましょう。連休の放水でどれぐらい増えるか楽しみですね。以前は記憶に間違いなければ200cmぐらいだったように記憶してます。40cm足して、新水量計で大月240cmぐらいの水位だと鳥沢は大渋滞だと思います。

fck_mototyan さんのコメント...

Actonさん、桂川は同じコースを1度下っただけですが、写真を見ると当時と比べ水質が特に向上したのでは?と思いました。

今回の週末は佐渡島遠征なのでたらいフネでダンリバしたいと思っています(^_^)

Unknown さんのコメント...

元やん、コメントありがとうございます。この季節川は綺麗に見えちゃうんですが、やはり臭いとゴミは気になりますね。

佐渡島に何しにいくの?いいな。