2009年6月27日土曜日

桧枝岐川(伊南川)Lowerを下る

枝岐川と聞いてピンと来る人は殆どいないのではないでしょうか。伊南川はどうでしょう。やはりあまり知られていない川に属すると思います。地図を見ると福島県と栃木県の県境にある帝釈山脈を源流に実川、桧枝岐川、伊南川と名前を変えていく川であることが分かります。遙か昔の小学5年の夏に伊南川へ家族旅行した記憶があります。当時はクーラーもまだ普及しておらず、暑くて眠られなかった。元来その程度の印象の川でした。何十年も経つと記憶は退化して暑いか寒いか、旨いか不味いか...極めて感覚的な事しか残らないものです。伊南川が自分の中で再活性したのは伝説の七厘会のブログを見てからです。S字ねじりの滝、1時間続く4+の瀬。雪代を湛えた荒れ狂う川。すっかり魅了されてしまいました。そしてそれから時は経ち、ついに桧枝岐川へ出撃するチャンスが廻ってきました。

今回はいつもお世話になっているカエルアドベンチャーさんの緊急企画ツアーで6月20日、21日の二日間でLowerとMiddleを下りました。七厘会のブログで有名なUpperはツアーの難度を越えているということで今回は見合わせとのこと。残念。


より大きな地図で 伊南川(桧枝岐川) を表示

個人的には春先の桧枝岐川新潟県の清津川は関東のホワイトウォーターでは別格、横綱級の憧れの川でした。この二つの川は雪代が川に溢れるゴールデンウイーク前後の狂気が有名で、一般的にはこの時期の桧枝岐川、清津川は非常に難度の高い川というのが通説です。実際に今年5月の連休に目視した桧枝岐川は日本離れしたド迫力で、川岸から見る岩の配列といい、落差といい、見ただけで悶絶する区間でした。聞きしに勝る川相にヒューズが全部飛んでしまい、それ以来降下のチャンスをずっと窺っていました。このクラスの川になると安全面に配慮し、技量を備えたメンバーを揃え、スケジュールを調整するのが難しく夏までに出撃出来るか不安に思っていた矢先のカエルアドベンチャーさんのツアー発表。発表と同時に間髪入れずに申し込みした事はいうまでもありません。

カエルアドベンチャーさんは今回のツアーのために何度か現地下見を重ねてツアーとして企画してくれました。一番熱が入っていた僕のためのツアーだと思ってます。本当に有り難い話です。




高畑スキー場より下流の区間、桧枝岐川 Lowerの動画オムニパスです。



さて、20日土曜日はLowerを攻略。メンバーはヤラレンジャーさん、はなちゃん、小生の三人です。6月後半とは言え、山々にはまだ残雪が残り雪代も入っているようですが、川相はだいぶ落ち着きました。結論から言うと、この区間はお薦めです。小生の印象は「小国玉川まで遠征しなくても、こんな身近な所に小国玉川があった!」です。漕ぎ出しの川相は小国玉川と良く似た印象を持ちました。丸みを帯びた河原の石も小国玉川のそれとそっくりです。難度も小国玉川とほぼ同じだと思います。唯一の違いは落差です。ここは瀬のは突然ドーンと落ち込みます。しかし険悪という程ではありません。瀬の下には適度な瀞場があり、安心して下れます。気になるポイントは途中で大きな落ち込みの瀬の先にログが川の半分を占めている地点があります。流れがログに向かっているので失敗出来ない瀬です。(ポーテージは可能です。)瀬のリズムは緩急バランスよく塗されていて、気持ちよくリバーランニング出来ます。スタートの鱒滝下は渓谷の趣ですが、ゴールに近づくにつれて川幅も広がり、人家が見え隠れするような里川の趣に変わってきます。山梨の桂川を下れれば問題なく降下出来る区間で、核心部をポーテージしていけば比較的幅広いレベルの方が楽しめると思います。


スタート地点。正面の橋は高畑スキー場へ続く橋。



スタート地点。雪代がまだ入っているからか、水温は低い。



ポンポンと落ち込みのリズムが続く。



川岸は落葉樹が陣取っています。秋の紅葉の時期は楽しみな川です。


手頃な瀬が続きます。


桧枝岐川は意外と近く感じました。首都圏から3時間前後ではないでしょうか。桧枝岐川の中でも手軽に楽しめるこの区間は、これから人気が出そうです。

2009年6月22日月曜日

【総括】ついに伝説の桧枝岐川(伊南川上流)を下る:清冽と増水濁流の2本立て

いに伝説の福島県桧枝岐川(伊南川上流)に出撃してきました。桧枝岐川は3つの降下区間に分かれます。6月20日(土)は鱒滝より下流の区間、Lowerを降下、21日(日)は屏風岩から鱒滝までのいわゆる「黄金の1マイル」と呼ばれる伝説のMiddle区間が設定されました。

20日土曜日は梅雨の合間の晴れ。5月の連休期間中に見た桧枝岐川は雪代を湛え荒れ狂うような川相でしたが、今回は厳しい瀬はいくつかあるものの、総じてしなやかで非常に美しく、リズムのいい流れでした。この区間は透明度が高く、所々ピリ辛の瀬や落ち込みはありますが瀬の後に必ず瀞場があり、漕ぎやすいセクションと言えます。全体の印象としては難度は御岳より上で桂川クラスですが、核心部は桂川よりも桧枝岐川の方がレベルは高いと思います。核心部はポーテージ出来るし、易しい瀬も沢山あるので核心部を避ければ比較的幅広いレベルのカヤッカーが楽しめる区間です。


より大きな地図で 伊南川 を表示

一方、「黄金の1マイル」と呼ばれる桧枝岐川Midleセクションは翌日の日曜日に初降下しました。この区間を下った記録は色々調べても見当たりませんでした。伝説の七厘会が下った区間はこの区間より一つ上の桧枝岐温泉スキー場から屏風岩までの区間で、桧枝岐川Upperとなります。Upperは難度がかなり高いらしく、ツアーとしての成立しないというのがカエルアドベンチャーさんの判断です。そう言われてしまうとますます興味津々です。秋までにUpperも攻略しようと思います。

さて、21日日曜日は前日夜半より降り続いた雨により、桧枝岐川は褐色の増水状態でした。春先の増水には若干及ばないものの、相当増水しており当日の水位では増水状態の桂川那珂川上流那須地区と比較しても難度は1ランク上の川相でした。この区間は正に秘境、人煙を見かけることはありません。瀬はブラインドになった落差の激しいドロップ、パワフルなバックウォッシュが散在しており、増水でパワーを増した川と格闘しながらの降下となりました。

カエルクリークチームはヤラレンジャーさんを除いて増水した川に多少翻弄されましたが、アドレナリンレベル4+の忘れることの出来ない素晴らしいツアーだったと思います。5キロ程度の区間距離ですが注意深くスカウティングしたため、スタートが10時半、ゴールが4時でした。平常水位はもう少し楽に下れるとのことですので、念のため。

福島にはこんなに素晴らしい川があるのに、あまり知られていないのは残念です。しかしこんなエキサイティングな川でツアーを成立させたカエルアドベンチャーさんには感謝です。ガイドのヤラレンジャーさんが何度か下見をした上で安全を確保しての降下ですので、チャレンジしても心強いです。桧枝岐川のような秘境にあるクリークは、カエルアドベンチャーさんのようなアウトフィッターのガイドなしでアタックするのは難しいとつくづく感じました。

Middle区間は、入渓すると川面を覆うばかりの落葉樹に気がつきます。桧枝岐川は紅葉の時期には渓谷一帯が燃えるような色に染まる川となることでしょう。

以下は初日のLower区間のオムニバスです。Animotoで作成しました。





高畑スキー場より下流の区間、桧枝岐川 Lowerの動画オムニパスです。


二日目のMiddle区間のオムニバスです。


桧枝岐川Middle区間です。スタート時点は増水で川が褐色に染まっていました。気がつけば昼前後には快晴になり、川の濁りも落ち着いてきました。この区間は大きなドロップが沢山あり、洗礼を受けながらの降下となりました。

桧枝岐川Middle区間 from Itsuo Iso on Vimeo.


































2009年6月15日月曜日

大川地獄の瀬:そしてその後に地獄の階段、地獄の渋滞が...

6月14日は福島県の大川ダム下流に遠征してきました。本来は月末に控えた伊南川Upper(檜枝岐川)アタックに備えて奥多摩の日原川に出向く予定でしたが、水が少なく断念。急遽川相は檜枝岐川と全く異なる大川に出撃しました。大川ダム下から芦ノ牧温泉までの定番の区間です。大川と言えば、地獄の瀬。地獄の瀬と言えば大川。最近ご一緒させて頂く機会が多い、S女史の言葉を無断で借りると地獄の瀬、地獄の階段、そして地獄の渋滞...。いったいどんなリバーランニングだったのでしょうか。(作成中:続く)
 







2009年6月12日金曜日

黄金の1マイルを降下!:伊南川降下区間の変更

よいよ来週末は伊南川へ遠征です。当初の計画では初日が舘岩川との合流地点をスタートにDR。2日目は高畑スキー場から舘岩川との合流地点までの計画でした。ところが先ほどカエログを見たら舘岩川との合流地点からのDRの代わりに屏風岩から鱒滝の、黄金の一マイルと呼ばれる区間に変更になっていました。舘岩川合流地点からのDRは利根川の月夜野、沼田の区間と良く似ていて、ビックウェーブなんですが前回も下っており実はあまり...でした。ですので、屏風岩(S字ねじりの滝)から鱒滝への区間変更には狂喜乱舞、感涙ものです。既に遠足を指折り数えながら待つ小学生のようにはしゃいでいます。

実は今回一番期待していたのは檜枝岐温泉スキー場から屏風岩の区間だったのですが、ヤラレンジャーさんの話によるとツアーには適さないとの事。確かにあの七厘会でさえ沈脱しながら降下して来た悶絶区間ですからね。ここはプライベートでのアタックに取っておくことにしましょう。


2009年6月6日土曜日

伝説の区間、伊南川Upperいよいよ出撃か

島県伊南川の舘岩川との合流地点より上流部は、七厘会のブログを読んでから取り憑かれてしまいました。小生のブログにもこの区間については何度か書いています。特に今春実際に目視してからは、その迫力に圧倒されてしまい夢にまで出てきます。この区間は川を一瞥して分かる程の標高差があり、激しい急流で流速が早く、大岩が鏤められた川面にはドロップ、ホールが点在して川一面真っ白でした。七厘会のブログには4+が一時間続くとありました。そしてあの伝説の核心部、S字ねじりの滝(屏風岩)に鱒滝。関東、東北南部で僕が今まで見てきた川の中では最強レベルです。春にスカウトして以来ほぼ毎日この区間の地図を眺めてすごしていました。ところが今朝方カエルアドベンチャーのHP.ブログを読むと、なんとこの区間を降下するツアーを開催するとのこと。雪代はだいぶ落ちついてさすがに4+が一時間ということもないでしょうし、S字ねじりと鱒滝はツアーで下れるような代物ではありません。しかしそれらを差し引いても伊南川をガイドするとは、これは凄いことです。何せアッパーを下ったという記録は七厘会以外目にした事がない手付かずの区間ですし、目視による難度は半端ではない悶絶区間でした。これは凄い! という訳でカエルアドベンチャーさんのツアーで6月20日出撃します。(因みにまだ申し込みは始まってません...。結構人気が出そうな予感。)