2011年2月28日月曜日

男鹿川で雪見川下り

木県に男鹿川あり。男鹿とはまた勇壮な名前じゃないか。しかし、この男鹿川は実にユル~イ川なんです。御岳で言えば沢井より下流の区間でしょうか。いつもスパイシーな川を求めて放浪する僕からすると、今回の男鹿川は膝かっくんで前のめりといったところでしょうか。

でも、このユルさがたまりません。本当はちょっとヤバイ核心部のあるアッパーに行く予定だったのですが、残雪での足場の悪さと、その他のリスクを検案して今回はアッパーは見合わせました。

当日のメンバーは、沢山です。沢山でした。いつものメンバーに、福島カヌー教会の元やん、水戸CCのナスミンが加わりました。この2人も、よく一緒に漕いでいるので、ある意味いつものメンバーと言えます。


























さて、男鹿川。誰で樂に下れる素晴らしい川です。核心部と言えるようなポイントも特にありません。水質がまた極上なのも特記事項でしょう。御岳の沢井から下れることが出来る方なら、誰でも下れる優しい川です。ダイビングポイントも2,3箇所あります。この寒さにも関わらず、お約束通り泳ぎだす猛者が複数名いたことを報告しておきます。

今回はelfの皆さんと現地で合流したため、13名の大パーティーです。ユルい川なので、女子高生が歩道いっぱいに広がっておしゃべりしながら歩くように、それぞれ勝手気ままに下りました。川岸には冬がそこにいた証の残雪がありました。しかし、晴れ渡った空と日差しの変化に春をしっかり感じました。激流だけがカヤックじゃないんですね。こんなカヤックも実に味わい深くていいものです。

2011年2月21日月曜日

WRSIのヘルメットの次はVA2ORだ!

ではWRSIのヘルメットがブームのようです。安全を主眼に設計したヘルメットは、カヤック仲間の整形外科医が認める程です。医学の名門、ジョンホプキンス大学の研究室で作られたというのは伊達ではありません。比較的地味なデザインですが、クリーカーがチンガード付きで購入するケースが多いようです。

さて、本日Kayak Sessionを読んでいたらA NEW BRAND OF CARBON HELMETSというタイトルでフランスの新しいヘルメットブランドの紹介記事が掲載されていました。メーカーの名前はVA2OR。このフルカーボンヘルメット、カッコイイです。さすがフランスです。デザインはメビウスの輪をモチーフにしたかのような幾何学模様に、対比のはっきりしたカラーリング。う~ん、エスプリです。オプションを付けるとスキーのヘルメットにも早変わり。アタッチメントという設計思想は好きです。

出来たばかりのブランドなので、当然日本国内ではだれも持っていないヘルメットだと思われます。気に入りました。早速注文しようと思ってます。どうです、カッコイイと思いませんか?







2011年2月11日金曜日

やっぱりあるんだな、カヤック高校

ポーツを教育の柱の一つにして高校生活を過ごせるボーディングスクールは意外と多く、テニス、ゴルフの分野では一流プレーヤを輩出する有名校もあります。

New River Academyはカヤックのボーディングスクールです。カヤックをしながら大学入学の資格が取れるという学校です。ボーディングスクールというとエスタブリッシュメントが入学する進学校というイメージが強いですが、こういった特色のある学校も結構あるようです。サマースクール、ギャップイヤー(日本も雇用の調整弁としてギャプイヤーを採用すればいいんですがね)のプログラムもあるようですね。いかがですか? お子さんを入学させますか?




2011年2月9日水曜日

DECの創設者Ken Olsenの死を悼む

つかこの日が来ると理解はしていたが、Kenの突然の訃報に力が抜けた。若かった僕にとっては遠い存在ではあったが、今僕が一人だち出来ているのもDECに拠るところが大きい。1984年に社会人になった僕は、JUNETがやっと東大、東工大で接続される前に、既に社内で自由にDECnetを使えた。当時既にアカウントだけはすべての社員に割り振られていて、情報はメールを通して社員に配布されていた。電子メールがなんとか国内で普及した電子メール元年が1996年頃なので、DECの社内ではそれよりも10年以上前から普通に電子メールを使っていたことになる。いかにDECが進んでいたか今更ながら感心する。

バッチ処理とCP/Mしか使ったことがなかった僕にとって、タイムシェアリングのVMSは衝撃だった。とても美しいOSだと思った。今から30年も前のOSだが、OSの中に既に「フォン」と呼ばれるIMや、BBSが組み込まれていた。VMSは今でもとても思い入れのあるOSだ。

DECのコンピューターの考え方は、当時の汎用機のアンチテーゼであり、自由で、独創的で、画期的だった。自由の利かない汎用機が官僚的なIBMの象徴だとすれば、DECはその真逆のメッセージをアーキテクチャーに潜ませていた。若い僕にとっては、それが自由の象徴のように見えた。

20代後半からマサチューセッツ州の本社で働くことになった僕は、時々Kenと会うことが出来た。Kenは熊のように大きかったような印象がある。彼が成し遂げた偉業がそう見せたのかもしれない。

僕は、コンパックの買収によってDECは消滅したとは思っていなかった。Kenの死をもってDECは完全に歴史となってしまった。いままでの彼の貢献に感謝したい。KenとDEC無しでは、今の僕は存在しなかった。ありがとう、Mr. Olsen。

2011年2月6日日曜日

秋川渓谷豪華大名川下りしゃぶしゃぶツアー:たらふく食って参加者16名全員沈脱だ!?

Class5がカヤック業界に大胆な挑戦をしました。大名川下り、超豪華しゃぶしゃぶカヤックツアーです。現在関東圏で急激に勢力を広げている清流ハンターelfの全面協力のもので、プチクリークと癒しの秋川渓谷を下り、静謐で清らかな瀞場で最高級のお肉を楽しむという仰天企画です。まさに大名川下りとはこのこと。前回のC5秋川渓谷ツアーで冗談半分で話していたことが実現してしまいました。集まった善男善女は総計16名! 

こんなに多いとエディーにも入りきれません!!Class5史上最大の動員!


















秋川渓谷は前回よりもはるかに水位が低く、岩場での難易度は若干アップしていました。前半のプチクリークセクションではいくつかのドラマが生まれましたが、チンガードが効いたようで全員怪我無し。チンガードはやはりこういう岩場では付けていた方が安心です。

今回は半数近くのメンバーがフルフェイスのヘルメットを着用してました。Mountain Buzzに「フルフェースのヘルメットは早めに着用したほうがいい。なぜなら殆どの人が怪我をしてから買うから」というような投稿が載っていました。女性やこの手の川が好きなパドラーには、チンガード付きのフルフェイスヘルメットの着用をお薦めします。


























































さて、今回は実はカヤックはメインじゃないんです。お肉なんです。核心部は前半と最後の滝だけではなく、最大の核心部は瀞場のしゃぶしゃぶ大会でした。




















































おなじみの高級食材会社を経営する才谷屋さんが、一流レストランにしか卸さないようなお肉を用意してくれました。elfのOwl会長はいつものように野菜の下ごしらえ、味付け担当。16名という、Class5始まって以来の参加者全員がしゃぶしゃぶで沈脱です。ノックアウトです。参りました。降参です。

噂では早速大名川下りしゃぶしゃぶツアー第二弾が企画されるようです。今回のツアーがあまりにも素晴らしかったので、次回は今回以上に申し込みが殺到しそうですね。個人的な希望は桧枝岐川でしゃぶしゃぶツアーかな。東日本最高のクリークスポットで最高の肉を喰いたいぞ!期待してま~す!!






















2011年2月5日土曜日

WRSIのヘルメット:First Descents

WRSIのヘルメットを最近よく見かけるようになりました。Whitewater Research & Safety Institute (WRSI)、は不幸なカヤック死亡事故の原因究明プロジェクトから生まれました。ヘルメットの構造的な問題が息子の死の原因だとという結論に辿り着いたGil Turnerが、アメリカの医学の名門ジョンホプキンス大学の支援を受けて取り組み、新しいコンセプトのヘルメットを作り上げました。詳細についてはWRSIのホームページにも記述がありますし、NPRで放送され、NPRのホームページにスクリプトが掲載されています。短くわかりやすい英語ですので、ぜひ読んでみてください。(もちろんNPRはラジオですので、当日のプログラムを音声でも聞けます。)

先日アップされたEJのRockstarのビデオです。ヘルメットはWRSIですね。


さて、今回はWRSIのFirst Descentsモデルの話。Class5が火付け役となり、昨今クリークブームが発火寸前まで来ている感があります。チンガード付きのヘルメット、First Descentsも巷のクリークブームで人気急上昇。First Descentsというネーミングもズバリどんぴしゃですよね。クリーカーが使うからFirst Descentsだと思われている方が多いようですが、実は別の意味があるのです。

脱着出来るチンガードはWRSIだけです。


















POV撮影用にKodak PlaySportをヘルメットマウントしています。


















WRSIのFirst Descentsモデルは、その売り上げの利益のすべてをガンを患う青少年にカヤックを通じて病と闘う勇気と自信を与えるプログラムを運営する、"First Descents"というNPOに寄付される仕組みになっています。コロラド州にあるこの団体は一週間のカヤック体験を通じて、ガンと向き合う若者をサポートしている団体です。



2001年から活動を始めたこの団体は、ナイキが最初にスポンサーになったプロカヤッカー、Brad Luddenによって創設されました。カヤックの経験が全くない患者に対して、一週間でClassIIIクラスの川を下るチャレンジをするそうです。費用は交通費以外はすべてFirst Descentsが負担します。患者一人にスタッフは4名の割合で、春から秋まで1週間のプログラムが続きます。素晴らしいプログラムですね。First DescentsのHP中にあるBrad Ludden氏のFirst Descentsの説明が、とても誠実で大変感動しました。 

人間の力を遙かにに超越した、自然の力の象徴のような川と、何もしなければ木の葉のように翻弄されるカヤックの対比は、病に冒された青少年がガンにチャレンジするスピリットのそれと本質的には同じではないでしょうか。



ガンにチャレンジする青少年と、その若者をカヤック体験を通して支えるFirst Descentsのスタッフの気持ちを理解しながらこのヘルメットは被りたいものです。なぜか不思議と勇気が沸いてきますよ。

First Descentsを直接支援出来なくても、こういった支え合っている人達に思いを馳せながらFirst Descentsを被ることも、ささやかな貢献ではないでしょうか。いつか何かの形で僕もこういった活動に支援出来ればいいなと考えています。Go First Descents!