当日の水位は御幣岩橋で71cm。平常時が50cmですので20cm程の増水でした。
雨模様で始まった連休は、最終日には真っ青な秋晴れを迎えました。こんな素晴しい日を一緒に過ごした果報者は、Dohaから一時帰国しているリバーネームDOHAさん、連休初日に桧枝岐でクリーキングしたばかりのいばさくさん、いろんなところに顔を出す福島カヌー教会のおなじみ元やん、刺激が欲しい50代府中人、そして小生の男子5名のパーティーです。
クリーキングするような川のエディーは小さいので、大人数だとエディーに入りきれません。何かあった時のサポートを考えると3名ではなく、5名が適正人数だと常々思っていましたが、今回は後に5名で下って良かったと思えるハプニングがありました。
巨大堰堤直下のテトラポットの残骸を確認。
出撃先は栃木県大芦川。前日までの雨で増水していると目論み、未踏のアッパー攻略に向いました。雨の影響で川に濁りが入っているか心配しましたが、全くの杞憂でした。地元の人の話では雨後の濁りは半日、長くて一日で消えるそうです。元やんをして「小国玉川みたいだ...」。透き通るような薄い瑠璃色の水です。
大芦川は実に美しい川です。正直言って綺麗な川を沢山見ている方ですが、大芦川が別格なのは関東地方にあり、鹿沼インターから僅か30分の一級河川だということ。首都圏から100km圏内でこのクラスの川は他にないと思います。こんな綺麗な川でカヤックが出来るなんて、僕達はなんて幸せなんだろう。しかも今日は未踏のアッパーからの降下です。
Class5の大芦川のツアーは廃校になった小学校にある西大芦生活改善センターをput in、7km程度下流の天王橋までですが、今回は西大芦生活改善センターからさらに5km程上流をスタート地点にしました。本当はまだまだ上流に行けそうでしたが、区間の難易度が全く不明だったのと午後2時までには撤収したかったので、とりあえず普段より5km程上流のガソリンスタンドをスタート地点にしました。
スタート直後の瀬でドカーン。いばさくさんの雄姿。
スタート直後はこんな感じの気持ちいい落ち込みが続きます。
アッパー区間は緩急とドロップが程よくアレンジされたリズムのいい瀬で、飽きることがありません。スタート直後から瀬の最後がドーンという落ち込みです。そして小振りだがたった今下った瀬の興奮を落ち着かせるには十分なサイズのプールの後に、またロッキーな瀬が続きドーン。小さなエディーに集まるメンバーの笑顔、笑顔、笑顔。DOHAさんが満面の笑顔で笑ってます。いばさくさんの顔は崩れそうな笑顔です。元やんいつも笑顔で変わりません。府中人は淡々としていますが、目が笑ってます。僕の心は桃源郷に彷徨ってます。こんなに綺麗な川で、この水量、迫力。カヤックやっていて本当に良かったと思える瞬間。
クリークだけではなくて、所々にゴキゲンなウェーブもあります。写真は小生。
この笑顔が全てを物語ってます。Put-inから1時間下って西大芦小学校前で休憩。オンボートでのスカウティングでも1時間かかりました。丁寧にスカウティングするとここまで1.5時間でしょうか。クリーキングは時間がかかります。
本日のput inからClass5のスタート地点、西大芦東生活センターまでは1時間半程度で降下してきました。瀬は大体見えるので、スカウティングはオンボートで各自のラインで下りました。シーブなどの険悪な箇所も今回の区間はありませんでした。途中でいばさくさんが気に入ったホールを発見。深さもあり、かなりナイスなホールとのことでした。さっそくいばホールと命名。自宅から大芦川まで1時間程のいばさくさんは今後このいばホールを定点観測するそうなので、スポットのメッカになるかもしれませんね。
これがいばホール。写真は元やん。こんな綺麗な川でスポットが出来るなんて最高ですね。
DOHAさんもいばホールをクリーク艇で攻めます、攻めます。
いばさくさんは、いばホールでVertical movement。身軽だな。僕も練習しよっと。今度色々教えてくださいね。
西大芦東生活センターからは過去2回の降下に比較すると、水位があるので前回苦労した区間も比較的スムーズに下れました。
10メートル級の堰堤手前にに2-3メートルほどの小振りの堰堤が2基ありますが、2基目の堰堤下の落ち込みを伴った複雑な流れでDOHAさんはバランスを崩し、肩を損傷。その場でリタイアしました。クリークとは言え、桧枝岐と違って基本的にどこからでも道路に出られるので、この点は安心です。
その後の大きな堰堤を回避する為、対岸に艇を渡す際ロープワークで多少トラブりましたが、無事に通過。その後の核心部も全員無事クリアしました。全員満腹です。ごちそうさまでした。
さて、DOHAさんですが色々ありまして結局病院で手当を受けました。ハイブレースの際に手を持って行かれようで、亜脱臼という診断でした。病院に迎えに行き、廊下を笑顔で歩くDOHAさんを見て全員一安心。そのまま蕎麦屋に向かい、鹿沼名物にら蕎麦を食して解散しました。
大芦川へ出撃される方へ: 天王橋をゴールに設定される場合が多いと思いますが、酒屋の反対側の敷地は私有地です。こころない人のゴミの放置で大変苦労されていると伺いました。車を駐める場合は一言声をかけて許可をいただいた方がいいでしょう。
今回降下した区間はシーブなどの険悪なポイントはありませんでしたが、落差のあるドロップ、ホール、難しい岩の配列とテトラの残骸が本流ど真ん中に鎮座している区間があり注意が必要です。堰堤も数箇所存在しています。2-3m程度の堰堤は飛び越えられますが、10mの堰堤は回避する必要があり、護岸した対岸まで川を渡る必要があります。当日の水量では歩いて対岸に渡るのは極めて難しい状況でした。またバランスを崩せば一気に高さ10mの堰堤まで流され、落下する危険もありました。
ロープ、カラビナなどのセーフティーギアは必ず必要です。対岸に艇、人を渡す際のロープワークについても事前にパーティーのメンバーで打ち合わせしておくべきです。当日は増水した瀬の轟音で対岸と意志の疎通が難しく、恥ずかしながらロープワークに手こずってしまいました。基本的な事ですので、しっかり事前にパーティーの中で確認すべきでした。
大芦川は素晴しい川です。出来るだけ多くの人に下っていただきたいのですが、今回の設定区間は危険箇所を伴うクリークですので装備を整え、この川を下ったことのある方かClass5のようなアウトフィッターにガイドしてもらうことをお勧めします。なお、いつも丁寧に川下りのレポートを書いているラナパパのブログにはリバーマップと10mの堰堤より下の区間の詳細がレポートされてます。参考まで。
14 件のコメント:
楽しそうですね。この日の御幣岩橋水位は0.70で、私が行ったときより20cmくらい多いようです。ぜひまたまた連れて行ってください。
こんな小国玉川みたいな綺麗な川が、近所の鹿沼あたりにもにもあるのは、驚きですね。
足が治るまでは脳内漕ぎだけでなく、車を転がして新コースの開拓でもしようかと思っちゃいますね。
お世話様でした。
この水量があればアッパーから堰堤手前のコースでも良いですね。
大芦川アッパー楽しそうですね!
11日は大芦川か男鹿川で迷ったんですが、男鹿未経験メンバーがいたので結局男鹿川を下って来ました。
雪解け時以外で最高な水位・天気にDRできるとは、「カヤックやってて、幸せ~!」と思える瞬間ですね!
鳥居までは偵察済みなので、水位を見て大芦川アッパー行ってみようと思います。
日程が合えば、次回はご一緒させて下さい。
凄く綺麗な川ですね。小国玉川も春には濁流ですが、今の時期はこんな感じらしいですね。
仙人さん、いつもコメントありがとうございます。はっきりいって最高でした。参加者全員の一致した意見です。とりあえず70cmはベンチマークになりますね。現在60cm台で推移していますが、このままの状態がつづけば今週末も大芦川かな?さらなる上流を目指しましょう!
よういちさん、怪我の具合はいかがでしょうか?桧枝岐は残念ですが、小国玉川ではご一緒出来ると思います。(僕はClass5のツアーですが)足が治ったら大芦川のアッパー行きましょう。最高ですから、本当に。
元やん、先日はありがとうございました。ちょっと濃密すぎたね。確かに10mの堰堤手前をゴールにしも十分ですね。またお手合わせ願います。来週は東京でお待ちしております!!
ナスミンさん、ご無沙汰です。今回は残念でした。茨城方面からも大芦川はアクセスがすこぶるいいので、次回は合同で下りましょう。アッパーは本当に凄いですよ。
Qさん、コメントありがとうございます。大芦川はぜひ一度足を運んで頂きたい素晴らしい川です。都内からも2時間程度だと思います。ご一緒させて頂ける機会があると思います。これからもよろしくお願いします。
赤マル急上昇@大芦川。予想を裏切る以上の清流のようですね。
いつか、お手合わせをお願いします。
ソラさん、今回は残念でした。ヌマさんと一緒に来られるものだとてっきり思ってました。次回もお声がけしますね。
あれ?投稿が失敗したようで・・・
ではもう一度。
大芦川では大変お世話になりました!
Actonとご一緒できて本当に光栄でした。
しかし、近所にこんなイイ川があるとは驚き&嬉しい限り。
そしてクリークの魅力にもとりつかれそうです。
またぜひご一緒させてください!夜の部もぜひ(笑)
いばさくさん、コメントありがとうございます。ベビトラ代表とパドルを共にできて光栄です。僕みたいなオヤジにとってベビトラは眩しい存在です。
クリーキングはまた声かけますね。大芦川は自宅からも2時間程度なので、本気で暫く通ってみようと思います。次回はカヤックのテクニックもご指導お願いします。目が回るくらいクルクルしたいので。
そうそう、艇が削れないよう、クリーク艇をこの際いかがですか?奥様からお許しが出るといいですね。飲み会大賛成です。元やんがちょくちょく出張で出てきますので、企画しますね。
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