2010年1月31日日曜日

カヤックに使える!:位置情報を利用したSNSとアプリケーション

GPS携帯への普及により、位置情報を利用したアプリケーションやSocial Networking Services, SNSが普及してきました。Techcrunch百式をフォローしている方はいくつかの事例が簡単に思い浮かぶと思いまし、既に国内にもいくつかのサービスが提供されています。今回は最近喧しい位置属性情報、Geotagを利用したカヤッカーにお勧めのSNS、2種類をポストしておきます。

まずはfoursquare。昨年末に百式で紹介されてからユーザーが急増中。その仕組みについては若干難しいかもしれませんが、こちらのサイトが詳しいです。 情報は出来るだけ共有しようという考えが強い海外のカヤッカーが、リバーマップの補足として例えば核心部、プットイン、テイクアウト情報に位置情報を属性として加え使い始めているようです。既に著名なカヤッカーも使い初めています。

本題から外れますが、あらゆる情報(fun情報、risk情報)を出来るだけ共有する(例えばrisk情報については、なるべく広く知らしめることにより危険回避)という動きと、限られたメンバーだけで情報を共有するという動き(例えばriskは知らしめない事によって、その場所に行かせないことにより危険阻止)という考え方の違いは大変興味深いです。risk情報の共有に着目すると、目的は一緒でも前者のアプローチは新たな仲間を集め、後者のアプローチは新たな仲間を排斥し、身内を固めます。

坂口安吾のデカダン文学論にこういうくだりがあります。

極意だの免許皆伝などといふのは茶とか活花とか忍術とか剣術の話かと思つてゐたら、関孝和の算術などでも斎戒沐浴して血判を捺(お)し自分の子供と二人の弟子以外には伝へないなどとやつてゐる。尤も西洋でも昔は最高の数理を秘伝視して門外不出の例はあるさうだが、日本は特別で、なんでも極意書ときて次に斎戒沐浴、曰く言ひ難しとくる。

良し悪しの議論は抜きとして、日本人はどうやら昔から情報共有が苦手のようです。こういう文化的背景の中でのSNSの進化は、その遺伝子を受け継いで独自の進化の道を辿ることになるのでしょうか...。

さて、本題に戻ります。foursquareは非常に面白いビジネスモデルですが、本来はスポーツ専用のSNSではありません。 foursquareにはi-phone, Blackberry, Windowsmobileそれぞれのアプリが用意されています。もちろんFacebookへはダイレクトにリンクしますし、Twitterにも更新情報をフィードします。僕は3つのプラットフォームすべてアプリを入れて試してみましたが、ユーザーインターフェースはまだまだ改善の余地があるものの問題なく使えます。

次に紹介するのが Skimbleです。forsquareとちがってこちらは今のところ日本語で検索しても殆どヒットしません。しかし、アウトドアーを指向する方にはSkimbleが本命のGeotagging SNSと断言出来ます。Skimbleは、i-phonのアプリもfoursquareより完成度が断然高いです。

僕も昨年から使っていて御岳や長瀞の情報を入力していますが、日本では紹介されていないからか、殆どユーザーがいません。しかし、この仕組みはポテンシャル高し。詳しく説明する時間がないので申し訳ありませんが、i-phoneのアプリ、Skimbleをぜひ導入してみてください。カヤッカー以外にもランナー、自転車、クライマーなど15種類のスポーツに対応しています。ベータバージョンではありますが、既にREIがスポンサーになっているようで、期待の高さが伝わってきます。もちろんFacebookとはダイレクトリンクです。こちらも既に多くのカヤッカーが使い初めているようです。

どちらのSNSもFacebook,Twitter,i-phoneを中心とした欧米のSNSエコシステムの上での話ですので、日本のmixiを中心としたSNSや独自のモバイルの環境を考えると厳しい部分もあります。しかし、これらのSNSの目指す方向性は一見の価値があります。

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